毛髪再生医療の開発動向2011年まとめ
今回が2011年最後の記事となる。そこで昨年と同じく毛髪再生医療業界全体の概要と、開発状況を一覧表にまとめさせていただいた。このうちいくつかは、2011年になってから新しく登場したものも含まれている。
昨年との比較で言えば、Aderans ResearchとRepliCelによる毛髪培養が、臨床試験で順調な進展があった点、ACellによる毛髪再生治療が、複数のクリニックにおいて展開され市場普及面において進展があったことがあげられると思う。2012年のさらなる進展を期待したい。皆様もよい年末年始をお過ごしください。
| 分類 | 概要 | 開発企業 | 開発状況・市場投入 |
| 毛髪培養 | 後頭部の毛の細胞を採取し、外部で培養後に移植 | Aderans Research | フェーズ2。2014年市場投入予定 |
| RepliCel | フェーズ1。市場投入は2014年~2015年か。 | ||
| Wnt | 毛包を形成するWntなどの成長因子を注入 | Histogen | フェーズ1。既に日本国内でも実験治療中。2014~2015年に市場投入か。 |
| Follica | ビジネス戦略上、情報は公開せず | ||
| ACell+自毛移植 | ACell細胞外マトリックスと自毛移植を組み合わせることで新しく毛包を形成 | ACell、毛髪クリニック | 既に一部のクリニックで市場投入中。 |
| 毛包幹細胞 | 毛包幹細胞それ自体を注入 | Recoverup | 既に市場投入中。 |
| Biostem | |||
| 幹細胞から毛包を誘導 | エディンバラ大学 | 研究中。胸腺の幹細胞から毛包の形成に成功 | |
| ベルリン工科大学 | 研究中。幹細胞から毛包の形成に成功 | ||
| 部分的毛包単位採取法 | 毛包を半分ほど採取し薄毛の部位に移植すると共に、ドナー部位として、毛包の残っている部分でも新しく毛髪が再生する | Coen Gho医師 | 2010年の段階ですでにドイツでセレブ向けに行われている可能性があるとのこと |
| DHI自毛移植法 | 毛それ自体を一本ずつ移植する方法。FUE法よりも細かい | DHI | 市場投入中。ACellとの組み合わせも研究中 |
| ナノテク治療 | ナノ物質を用いた治療法 | ナノエッグ | 開発中 |
| Luna Innovations | マウス実験では毛包の再生に成功している。 | ||
| まつ毛の育毛剤を毛髪に応用 | 緑内障の治療薬であるが、副作用でまつ毛を成長させる効果が判明。 | アールテックウエノ | フェーズ2の途中。 |
| フランスのL’Oreal社 | 米国では一部のクリニックで実験的に用いられている。 | ||
| TRX2 | 細胞膜の異常に着目し、修復することで毛髪再生を目指す | Thomas Whitfield | 市場投入中。さらなる開発を継続中 |
| アバタセプト | T細胞活性化抑制剤による円形脱毛症治療 | コロンビア大学 | 研究中。 |
| Spectral.F7 | ストレスホルモンを抑制するアプローチ | Divine Skin社 | 市場投入中 |
| 低出力レーザー治療 | 低出力レーザーにより毛髪を活性化 | HairMaxなど | 複数のメーカーが市場投入中。 |
| 成長因子の注入 | Harg療法 | 日本のクリニック | すでに日本や米国のクリニック、インドの一部の病院で、治療が行われている。 |
| QR678 | Debraj Shome医師 | ||
| PRP療法 | 米国のクリニック |
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人類は、2年以内に新しい脱毛症治療のテストを行うことになる可能性がある。
幹細胞の研究において重要な技術革新とは言えないかも知れないが、テクノロジーによる輝かしい勝利だ。それは脱毛症を打ち負かす毛根培養移植の技術である。
これは脱毛症に対して最も効果的で半永久的な治療になり、世界中のいくつかの研究グループが、限られた量ではあるものの毛包の培養に成功している。
人での臨床試験はまだ行われていないが、培養された毛包細胞をネズミの足の底に移植に成功していることから、脱毛症に苦しんでいる人たちには、毛髪培養の実用化はすぐに手の届くところまで来ていると希望を与えている。
メルボルン大学の研究者や、ベルリン工科大学の研究チーム、イギリスの企業のIntercytexなどにとっての課題とは、患者の頭皮から採取された毛包から、培養できる毛包の数を増やすことである。現在のところ、一つの毛包から作り出せるのは、二本か三本である。
「我々は作り出せる量を増やすことのできる方法を発見した。」t Vincent’s病院のRod Sinclair教授はこのように語る。「我々は採取した一本の毛から、1,000本作り出すことの出来る方法を発見した。この増殖プロセスにおいて、一般的に起きることは、細胞が新しい毛包を誘導する能力を失ってしまうことである。」
「毛髪培養が難しいのは、毛包を含んだ毛髪が、腎臓や肝臓のように、それ自体が一つの臓器だからである。」と彼は語る。「ヒトにおける幹細胞というのは大変弱く、それが我々の抱えている課題なのである」と語った。
毛髪を作り出すために、研究者達は、毛包から幹細胞を採取し、培養皿で増殖させ、それを患者の頭皮に移植する。
「(培養した細胞)は、ふつうの頭髪のように、然るべき太さで、そして然るべき長さと角度の毛髪を作り出さなければならない。そして然るべき髪の巻き具合も必要だ。」と教授は語る。
このような課題にも関わらず、研究者たちはマウスでの実験を含め、実験の成果に勇気付けられている。
ヒトでの臨床試験は2年以内に行われるものと見積もられている。しかしSinclair教授は、イギリスの新聞が、脱毛症治療は5年先には実用化するとの主張を特に重要なものと見ているわけではない。
彼はすでに現在ある脱毛症治療、たとえば自毛移植と薬物治療でも十分に効果は発揮すると語る。「ただこれらの治療の良くないところは、一度既に失われてしまった毛髪については、元に戻すことができないということです。」
自毛移植は、後頭部や側頭部から男性ホルモンに強い毛髪を採取し、毛包が萎縮し死滅している薄毛部位に移植するものである。しかし自毛移植では、新しい毛包を作り出すことができるわけではない。同様に、ミノキシジルやフィナステリドも、脱毛症の進行を止めることは出来るのだが、既に失われてしまった部位については元に戻すことが出来るわけではない。そしてもう一つの手段としては、カツラをもう少し高度にしたヘア・ピースを使うという方法もある。
自毛移植医でメルボルンにある国立毛髪機関を設立したBarry White医師は、「毛髪培養を行うことは、クローン羊のドリーを作り出すことよりも難しい。しかし、(毛髪培養は)、これまで長く研究されてきたので、よりよいものになっている。」と語る。
White医師は、自毛移植は1979年に彼が始めて以来、大幅に進歩したという。今や自毛移植では、(かつての)毛髪の塊を移植するのではなく、毛髪一本ごとに移植することが可能になっている。「簡単なように聞こえるかもしれませんが、顕微鏡下で、毛髪を一つ一つ切り離し、一本一本移植しなければならないのです。」と語る。
自毛移植における、もう一つの大きな進歩とは、治療1回あたりにおいて移植できる毛髪の量である。「広範な薄毛の部位をもつ患者であっても、たった1日で治療することができる。」自毛移植を始めた当初は、60程度しか移植できなかったが、今や6,000個の移植を行うことが出来るのだと語る。
国立毛髪機関で治療を受けている52歳のPeter Mellios氏は、自毛移植に対する考えを述べた。彼は髪の毛が薄くなり始めた頃は大変だったが、10年前に説明を受けた後に考えを変えた。
「自毛移植の技術は、とても進歩した。とても素晴らしいと思う。昔ならBert Newton(注:オーストラリアのTV司会者)のようなひどい仕上がりだったものだけどね。」と語る。
Peter Mellios氏は、2003年に最初の自毛移植治療を受け、2005年と2009年に追加の治療を受けている。Peter氏は、自毛移植は何年にも渡って効果を維持しており、とても素晴らしいと語る。治療後しばらくの回復期間の間は、気持ちのいいものではなかったが。「けれど、そんなに痛くもなかったよ。最終的な治療結果は、とても素晴らしい」と語る。
■引用元
Clone rangers: cell scientists tackle balding one hair at a timeより翻訳
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薄毛のマウスにとっては朗報だ。5日間に渡る治療のおかげで、彼らは黒々とした毛を取り戻すことができたのだ。驚くべき効果を持つ治療薬が、実際の人間に用いられるのはしばらく先になるだろうが、カリフォルニア大学で消化管機能を研究していた研究者たちによって、偶然にもそれは発見された。
脱毛や白髪は、ストレスと密接な関わりがあると見られてきたが、消化器系の疾患を研究するMulugeta Million医師は、ストレスの反応経路における抑制反応受容体が、毛髪に対してドラマチックな効果を持つとは思ってもいなかったという。
「これは全く予期していなかったことです。」
UCLA消化器疾患研究センターの代表を務めるMillion医師はこのように語る。「(もともと)我々は、毛髪や、毛髪の成長について研究していなかったのですから。」
もともとMillion医師と研究者達は、脱毛症の状態のマウスの消化器系の機能を研究していた。副じん皮質刺激ホルモン放出因子(CRF:corticotropin-releasing factor )の増加が、人体におけるストレスへの反応に大きな機能を果たしているためである。この副じん皮質刺激ホルモン放出因子をブロックする化合物を、5日間に渡り注入したところ、マウスの毛が再成長したのである。その効果は4ヵ月に渡り持続した。
「このようなことが起きるとは思っていませんでした」
Million医師はこのように明かした。
「このCRFをブロックする化合物は、現在脱毛症の治療薬として市場で流通している脱毛症に効果があるロゲインを駆逐するかもしれない。」
Million医師と研究者達は、今回の研究結果を発表した今月の17日版のPLoS ONE誌の中でこのように述べている。
論文を書いた研究者達は、CRF受容体を一時的にブロックすることで、革命的な脱毛症治療となるのではないかと提案している。これは男性型脱毛症や、抗ガン剤の副作用による脱毛の治療となる可能性を秘めている。
「当然予期されることは、こCRFをブロックすることが、毛髪の成長サイクルを開始するということである。」
このようにMillion医師は語る。「薄毛の状態にある人や、マウスでは、毛包は休止状態にあるのです。CRFをブロックすることで、毛包を目覚めさせることで、毛髪の成長サイクルのスイッチを入れることで成長サイクルが開始するのです。」
この治療法は脱毛症の状態を回復させるだけでなく、あらかじめ用いることで脱毛症を予防するという。またそれだけなく、皮膚における色素を回復させることから、白髪を防ぐことになるとMillion医師は語る。
Million医師は、この化合物が如何にして機能するのかを調べていく計画だ。また副作用を少なくするため、なるべく毛包だけに送り込む方法を模索することができればと考えている。
「ストレスは、ごく普通の反応です。このブロックする化合物が、ストレス状態が観察させる人体の他の部位においても作用するかどうかは未知数です。我々の希望するところとしては、そしてそれは可能でもあるのですが、皮膚でのみ作用し、皮膚以外での生体システムに干渉しないようにさせることです。」
これを示すことが出来れば、Million医師は臨床試験に持っていくことを考えていると語る。
「まだ初期の段階にあります。この化合物がどのように機能するのかについて明らかにするよう研究を進める必要があります。どこで作用し、そして副作用はあるのかどうかについてです。」
「しかしながら、この効果がドラマチックなもので、素早く効果を発揮し、その効果も持続するということで、私たちはとても興奮しています」Million医師はこのように述べる。
■引用元
Baldness, Alopecia Reversed… in Mice – ABC Newsより翻訳
■関連情報
今回の研究を行ったUCLAによるプレスリリースはこちらです。Regrowing hair: UCLA-VA researchers may have accidentally discovered a solution / UCLA Newsroom
なお、PLoS ONEで発表された論文のタイトルは「CRF Receptor Antagonist Astressin-B Reverses and Prevents Alopecia in CRF Over-Expressing Mice」となっています。
■いただいたご意見
前回の記事毛乳頭細胞と毛包誘導能力 – hairfolliclecells.com – へいただいたコメントへのお返事となります。
いつも楽しく拝見しております。
私は、細胞外マトリックス治療を今年中にやろうと思っています。
現在は、いろいろなところで実際に始まっているようですね。
もし、お時間があれば下記も翻訳して頂けたらと考えております。
実際にやりましたら経過写真などもクローン中山さんに送りたいと考えております。
mixiでもお世話になります、ご意見ありがとうございます。
細胞外マトリックスの実験治療への参加をお考えとのこと、細胞外マトリックスによる毛髪再生医療の効果を多くの人に知っていただく上でも大きな意義があると思います。是非、経過データーなども当ブログにて皆さんにご紹介させていただきます。
本日は脱毛症治療の大きなニュースが出ていたので、急遽ABCニュースの記事を紹介させていただきましたが、いただいたサイトの内容も後日翻訳させていただきます。
次から次へと解明されて嬉しい限りですが、
今回の記事においては、結局、Wntシグナルこそが
重要なんじゃないでしょうか。
ご意見ありがとうございます。ご指摘のように毛包を形成するWntシグナルは、キーとなる存在ですね。
Wntシグナルを用いた毛髪再生治療法に大きな期待がよせられていますが、他の毛髪再生医療アプローチと組み合わせて用いる上でも大きな可能性が期待されます。
wntが重要ならHistogenのHSCがよさそうですが、どうでしょうか?たしかHSCはwnt関連だったようなきがするのですが間違っていたらすいません。
私も細胞外マトリックスしたいですね。どこでやってるんでしょうか?
ご意見ありがとうございます。ご指摘いただきましたようにように、毛包を新しく形成する大きな因子の一つがWntシグナルと考えられており、現在Histogen社が、このWnt因子を用いた治療の臨床試験を進めている最中です。
またこの会社の代表が先日行われたインタビューの中で、HSCと細胞外マトリックスと組み合わせて用いる可能性についても言及しており、今後の毛髪再生医療の中で大きな治療選択肢になっていくと思われます。
■関連記事
毛髪と組織工学 – hairfolliclecells.com –
毛髪と幹細胞 – hairfolliclecells.com -
毛髪形成と分子シグナル
毛髪幹細胞が毛包に分化するメカニズム – Rockefeller University -
脱毛症の原因は幹細胞の不具合に – ペンシルベニア大学 -
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2011年2月18日 | コメント/トラックバック(0)|
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毛包幹細胞とCol17a1 – Cell誌 -
先日、東京医科歯科大の西村栄美教授により、毛包幹細胞の維持にコラーゲン17が必要であるという研究成果が発表された。既出にはなるが、Cell誌で発表された研究内容の要旨を翻訳させていただいた。
- Cell誌より -
・Col17a1が不足すると、マウスは早期の脱毛、白髪を示した
・Col17a1は、毛包幹細胞の中で、強力に発現していた。
・Col17a1は、毛包幹細胞の維持に必要不可欠である。
・毛包幹細胞は、TGF-βシグナルを通して色素幹細胞に正常に機能するニッチをもたらしている
○要旨
大半の幹細胞の生体システムにおいて、幹細胞ニッチの集まりや、幹細胞を維持するために必要とされるマトリックスについては、未だ未知の事が多い。
我々は、コラーゲン XVII (COL17A1/BP180/BPAG2)が、ヘミデスモソーム膜貫通コラーゲンが、毛包幹細胞の中で強く発現しており、それが毛包幹細胞の維持に必要不可欠なだけでなく、いっぽうでCol17a1を発現せず毛包幹細胞と隣り合う色素幹細胞の維持のためにも必要であることを明らかにした。
Col17a1を欠いたマウスにおいては、毛の白髪や脱毛が観察された。Col17a1の欠損したマウスを分析したところ、COL17A1が、毛包幹細胞がその多分化性の維持を通して自己再生する上で必要なことがわかった。
これは、ヒトにおけるCOL17A1 の不足による脱毛症のメカニズムを明らかにする可能性をもっている。さらにCOL17A1を強化することにより、色素幹細胞が不十分な段階で分化するのを防ぎ、TGF-βシグナルが回復することで、色素幹細胞にとっても毛包幹細胞が必要な組織であることを示した。
■引用元
Cell Stem Cell – Hair Follicle Stem Cells Provide a Functional Niche for Melanocyte Stem Cellsより翻訳
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TRX2™分子毛髪成長サプリメント 販売開始 – trx2.com -
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毛髪培養 Aderans Research 学会でも注目を集める – sfgate.com –
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毛髪の再生医療2011年2月6日 | コメント/トラックバック(0)|
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毛髪再生医療の動向と2010年のまとめ
早くも2010年が終わろうとしている。今年は細胞外マトリックスによる毛髪クローニングという大きな技術的革新があったと共に、HSCにより新しく毛包を作り出す実験的治療が日本でも行われるなど毛髪再生医療の分野で大きな前進があった1年であったと思う。今回は、毛髪再生医療の現在と今後の動向をまとめることをもって2010年最後のご挨拶とさせていただきたい。
| 毛髪再生医療の分類 | 技術概要 | 開発企業 | 開発状況と今後の動向 | |
| 毛髪培養 | 後頭部の毛包細胞を採取し、外部で培養の後に頭皮に移植 | Aderans Research | すでに臨床試験フェーズ2を行っている。2014年に市場投入を見込んでいる | |
| Tricho Science | 2010年後半から臨床試験に。投資ファンドが積極的に投資している模様 | |||
| 幹細胞 | 幹細胞の注入 | 幹細胞を頭皮に注入(ただしこれだけで新しく毛包ができるかは、まだ情報不足) | Recoverup Stem Cell Hair Regeneration | イギリス、台湾で展開中の模様。すでにカイロ大学では、幹細胞注入による円形脱毛症の治療には成功している。 |
| 幹細胞から毛包作成 | 幹細胞から新たに毛包そのものを誘導し作成するアプローチ | 研究者グループ | エディンバラ大学が胸腺の幹細胞からや、ドイツの研究者が、他のに成功してい幹細胞からの毛包の誘導作成る。 | |
| タンパク質Wnt | 毛包を新しく作り出す因子Wntを頭皮に注入する方法 | Histogen | 2014年に市場投入を目指す。2011年からシンガポールなどで大規模な臨床試験。日本の一部のクリニックでも実験治療。 | |
| Follica | 情報無し | |||
| 細胞外マトリックス | 自毛移植と細胞外マトリックスを組み合わせることで、新しく毛包も作り出す | Gary Hitzig医師 | 学会でも取り上げられている。米国の一部のクリニックで実験的治療を行っている。 | |
| Jerry Cooley医師 | ||||
| Acell社 | ||||
| TRX2 | 細胞膜の異常に着目し、修復することで毛髪再生を目指す。 | Thomas Whitfield | 現在さらに研究が進められている。サプリメントについては2011年から販売。 | |
| 部分的毛包単位採取法 (Partial Follicular Unit Extraction) | 包を半分ほど採取し薄毛の部位に移植すると共に、ドナー部位として、毛包の残っている部分でも新しく毛髪が再生する | Coen Gho医師 | すでにドイツでセレブ向けに行われている可能性があるとのこと | |
| ナノテク治療 | ナノ物質を用いた毛髪再生医療 | ナノエッグ | 2011年の店頭販売を目指す。レチノイン酸をカプセル化したものか? | |
| Luna Innovations | マウス実験では毛包の再生に成功している。 | |||
| まつ毛の育毛剤を毛髪に応用 | もともとは緑内障の治療薬であるが、副作用でまつ毛を成長させる効果が判明。頭部の毛髪へ応用する。 | フランスのL’Oreal社 | まつ毛育毛剤 Latisse自体はすでに販売されている。 | |
| アールテック・ウエノ | RK-023を開発中。 | |||
| 成長因子の注入 | Harg療法 | 毛髪の成長に関係する成長因子を、分離し頭皮に注入。ただし新しく毛包を作り出すわけではない。そのため毛髪が失われてからの期間が長い場合には効果は期待薄。 | 日本のクリニック | すでに日本や米国のクリニック、インドの一部の病院で、治療が行われている。 |
| QR678 | Debraj Shome医師 | |||
| PRP療法 | 米国のクリニック | |||
■個人的見解
2010年末の段階において、すでに一部は半ば実用化されており、その他の選択肢も臨床試験段階にある。毛髪再生医療は、ごく近い未来に商業化するだろうと思う。
毛髪再生医療の本命は、外部で毛包を培養する毛髪培養だと思うが、注射一本で新しく毛包を作り出すWntによる治療も有力な選択肢になると思う。
また細胞外マトリックスによる毛髪再生医療は、自毛移植と組み合わせる必要はあるものの、今既に存在する技術で、新しく毛包を作り出せるという点では極めて現実的な方法だ。日本でも、治療を行う意思のあるクリニックさへ出てくれば今すぐにでもできる治療法なのではないだろうか。
2011年も、引き続き毛髪再生医療の研究開発動向をレポートしていきたいと思います。よい年末年始をお過ごしください。
■関連記事
毛髪再生医療の研究開発競争 – UKMedixニュース –
未来の薄毛治療は – FOXNews.com –
薄毛脱毛との戦うには? – TIME誌 -
遺伝子が脱毛治療研究のキーである
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毛髪の再生医療2010年12月30日 | コメント/トラックバック(0)|
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毛髪再生医療 QR678 インドで開始 – The Times of India –
インドでも幹細胞による毛髪再生医療が開始されたようだ。The Times of Indiaによると、今回開発された毛髪再生医療は、QR678の名称で呼ばれており、本人の脂肪から採取した幹細胞や成長因子を注入するというもの。治療は数回にわたり注入を行い、治療1回当たりの価格は日本円にして10万円相当とのことである。
- The Times of Indiaより -
インドのハイデラバードの研究者である Debraj Shome医師とRinky Kapoor医師が、彼らの開発した QR 678は、これまで最も治療困難だった脱毛症のケースですら進行を止めるのだという。Apollo病院で皮膚科をつとめるKapoor医師は、「薄毛を過去のものになるだろう 」と語る。
Debraj Shome医師とKapoor医師の2人は、Tata記念病院や、 IITムンバイ、Apollo病院の研究室で様々な研究段階を通じて、この治療法の開発には4年もの歳月をかけたという。治療に使う分子についてはまだ特許は取得していないため、研究誌では発表されていないが、基本的には多くの成長因子を混合したものだとShome医師は語る。
両医師は、700人程度の患者を見込んでおり、5回から8回の治療で各回5,000インド・ルピーになる。インドのポップ歌手であるAnaidaは、ムンバイでは有名なセレブであるが、ハイデラードのCharminar市まで、3週間ごとに治療を受けにやってくるという。インドでは毛髪ケアは一大産業である。整形外科医のS.Keswani医師は、自毛移植は、インドの美容整形において脂肪吸引に次いで成長の速い分野であると語る。
皮膚科医のSatish Bhatia医師は、Cooperageクリニックをひらいているが、3ヶ月前に、ヨーロッパ式の治療を開始した。「幹細胞は、皮膚、骨や筋肉を構築する上で重要な役割を担っていることで知られている。私たちは治療に脂肪由来の幹細胞を使用する。この細胞の機能については分かっており、腫瘍化もしない。」と語る。治療に使用する成分は、イタリアから輸入し、価格も25,000ルピーするが、「患者が自分自身の脂肪由来の幹細胞を使用した場合は、価格は4倍ほど上がる」と彼は付け加えた。
Bhatia医師は、幹細胞と成長因子は、薄毛治療において来るべき目玉になるだろうと確信している。「薄毛の患者たちは、現在の自毛移植にはうんざりしている。自毛移植は見た目も不自然だ。自毛移植を受けた患者のうち、10人に1人は、水ぶくれや感染症の副作用を訴える。幹細胞を注入する場合なら、腫れや赤みも48時間だけなのでとてもよい。」と彼は付け加える。
■引用元
At Rs 5000 a shot, QR 678 helps lost hair grow back – The Times of Indiaより翻訳。
■個人的見解
日本のHarg療法に似ているが、Harg療法が成長因子のみに対して、このQR 678の場合は幹細胞も注入する点において異なる。これまで米国でも実験的に幹細胞を注入することによる実験的な薄毛治療は行われてきたが、徐々に商業レベルでも行われていくようになるのではないだろうか。
■いただいたご意見
例えばミノキシジル等で毛髪をキープしている状態の人が毛髪培養をしたい場合はどうなるのでしょうか?ミノキシジルやプロペシアは止めると元に戻りますよね?髪の生える場所が無いと毛髪培養も出来ないんでしょうか?
ご意見ありがとうございます。確かにご指摘のように、ミノキシジルなどで維持している毛髪は、摂取をやめると元に戻ることになります。ただ、毛髪培養の場合においては、男性ホルモンの影響を受けない後頭部の細胞を使用することになります。この後頭部の毛髪は、どれほど重症の脱毛症の人でも残っているため、ご心配されることはなさそうです。
こんにちわ。
HistogenのHSCの事なのですが、これは2014年に毛髪を培養して移植するタイプなのでしょうか?それとも試験的に行われる薬を頭皮に注射して刺激させて毛包を作るタイプのものなんでしょうか?
写真をみると毛包タイプは自分的にほとんど変化がない様に見えました。やはり確実に増やすとなると毛髪を培養し移植するしかないと思います。
ただ、最近は毛髪培養→移植関連のニュースがあまり出てこないので本当に2014年?2015年?に出来るのかどうか心配になってきました。
本当に出来るのであれば1日でも早く完成してほしいです。
管理人様はどのようにお考えでしょうか?
ご意見ありがとうございます。Histogen社のHSCによる毛髪再生医療は、毛髪培養移植とは全く別のタイプの治療法になります。HSCによる毛髪再生医療では、毛包を新しく形成する因子Wntを注入するというものです。したがって毛髪培養が、本人の毛乳頭細胞を外部で培養し移植するものとはまた別のものとなります。
HSCによる毛髪再生医療
Wntを注入 ⇒ 新しく毛包を形成 ⇒新しい毛髪を形成
毛髪培養
毛乳頭細胞を採取 ⇒外部で培養 ⇒本人に移植 ⇒新しく毛髪を形成
毛包は胎児期以後、一生を通じて増えることはないため、いちど脱毛症になると治療に限界がありましたが、このHSCの場合は、新しく毛包自体を作り出すよう命令する分子を注入するため、これまでの治療の限界を超えるものになると見込まれています。
現在のところ臨床段階のため、頻繁にニュースが出てくるわけではありませんが、研究開発は順調に進行しているようです。その意味で個人的には、Histogen社が目標としている2014年から2015年頃の市場投入の予定についても
楽観的に見ています。早く商業化が実現するとよいですね。
■関連記事
幹細胞による円形脱毛症の実験治療成功 -米Bloomberg –
毛髪再生医療とヒトへの応用④ – 米誌 Best Life -
細胞の操作で毛髪を成長③ – 米誌 Best Life –
毛髪再生医療の夜明け② – 米誌Best Life -
毛髪成長の科学① - 米誌 Best Life –
■担当記事について
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毛髪の再生医療2010年9月20日 | コメント/トラックバック(0)|
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毛髪培養の研究開発の歴史と課題
今回はGoogle Booksから、毛髪培養について言及している書籍の内容をご紹介させていただこうと思う。今回翻訳した著作は、D.J. Verret医師によるPatient Guide to Hair Loss & Hair Restoration というタイトルのものである。この著作の中で、毛髪培養の歴史と課題について言及されている。
ただし、書かれている内容は古いものとなっているため、この点を踏まえたうえで読まれたい。毛髪培養は既に臨床試験の段階に入っており、毛髪培養は2014年に市場投入が予定されていることは以前、お伝えさせていただいたとおりである。
- Patient Guide to Hair Loss & Hair Restoration By D.J. Verret, MD – より
近年、毛髪培養(Hair Cloning)には非常に強い注目が注がれている。これまでの自毛移植において、ごく自然な頭髪や十分なリョウの頭髪を作り出す上で最も大きな障壁となっていたのは、毛髪の供給が限られているということであった。既に毛髪が完全になくなってしまっているような患者の場合、10代の患者の頭髪のように、十分な毛髪を供給することは出来なかった。
しかし研究室において毛髪を作り出し、そして移植することができるのならば、問題を解決することは容易である。「クローニング」という言葉は、もともと組織の遺伝的に完全なコピーを作り出すことを意味するものである。毛髪は、さまざまな種類の細胞や付属器から構成される複雑な組織である。現在の技術は、クローニングというよりは組織工学の技術によるものである。
毛髪を作り出すという試みは、1960年代にまでさかのぼる。その頃、イギリスの研究者であるロイ・オリバーは、毛髪から毛乳頭細胞を採取し、毛包に移すと、そこから毛髪が成長することを明らかにした。毛乳頭細胞は、毛包の底に位置し毛包の一部であり、男性ホルモンに反応する一方、毛髪の成長をつかさどる。
さらにオリバーは、毛乳頭細胞を毛包のない皮膚の部位に移植すると、新しく毛包を作り出し毛髪が成長することを明らかにした。
おもしろいことに、1990年代には、研究者達は、他人の毛乳頭を移植しても拒絶反応が起きないことを発見した。このことから、毛乳頭は、他人の細胞組織を識別する遺伝情報が欠如していることが分かった。このことは、毛乳頭は培養下で成長させることが可能であり、別の患者に使うために保存しておくことも可能であることを意味している。しかしこの話題について現在にいたるまで、それ以上の研究は行われていない。
何十年にも渡る研究にも関わらず、毛髪組織工学は毛髪再生の選択肢であることを証明できなかった。さらなる研究が必要があり、いくつかの課題が克服されなければならない。
ひとつには、毛髪培養に使用する細胞を正確に特定する必要があるということである。毛髪培養に使用する細胞としてベストなのは、本人の細胞であろうか?他人の者であろうか?あるいは人間以外の種類のものであろうか?どの細胞が、もっともよく毛髪を作り出してくれるのであろうか?
これらの点を解決したとして、次に問題となるのは、必要な細胞を安定して採取する方法である。この採取した細胞は外部で培養し、増殖させなければならない。
別の課題としては、毛髪としてみなす事をできるものを作り出す細胞を培養するにあたり、培養する媒体があげられる。現在のところ、単純に毛乳頭細胞を培養しても、毛包を常に作り出すことができることを保証するものではない。培養媒体の問題を解決したとしても、そこから適切な毛髪繊維、髪の毛の色、成長については別の問題である。
最後に、移植された細胞が腫瘍化しないことを確認するために長期間の研究がなされる必要があるということである。1998年に動物で行われた実験では、移植された毛乳頭細胞の腫瘍化は起きず、毛髪培養が有効な選択肢であることを意味している。
技術的な問題とは別に、法的手続きの問題を解決しなければならない。米国FDAによる手続のことを考慮すれば、アメリカ国内で毛髪培養が利用可能になる前に、海外で利用可能になるだろう。毛髪培養が、薄毛治療の選択肢となるまでには何年か必要なのは言うまでもない。
■引用元
Patient Guide to Hair Loss & Hair … – Google Booksより翻訳。
■個人的見解
内容的には数年前くらいの情報のように感じた。毛髪培養を始めとした毛髪再生医療について言及している著作自体、あまり数は多くないようである。この点、毛髪再生医療の最新情報については、書籍よりもネットのほうが充実しているように思われる。また毛髪再生医療について言及している著作を見つけ次第、ご紹介させていただきたいと思う。
■いただいたご意見
HSCによる治療が赤井クリニックで開始されたようですが
予約が殺到しており治療を受けるまで時間がかかるそうです。
赤井クリニックとHistogen社にどういう繋がりがあるのか分かりませんが他のクリニックで治療が開始されてもおかしくない気がします。
赤井クリニック以外で施術されているところをご存知でしたら教えてください。
ご意見どうもありがとうございます。赤いクリニック様の毛髪再生医療開始は要注目ですね毛包を新しく作り出すことの出来る初めての治療だけに注目度は高いと思います。残念ながら、現在のところ他でHSC治療を開始している医療機関は分かりませんが、情報を見つけ次第またご紹介させていただきたいと思います。
ブログ拝見させていただきました♪
とても興味のあるブログで
コメントさせていただきました。
医学の進歩・・すごいですね。
ご意見ありがとうございます。毛髪再生医療の研究も非常に早い速度で進んでいますねすでに一部では国内でも実験的治療も開始され、これから本格的に再生医療による薄毛治療が広まっていくものと思います。
2014年頃の商業化、実現してほしいです♪
後は価格、保険適用可、否かですかね☆
詳細な記事で勉強になりました。
ご意見ありがとうございます。毛髪培養も2014年に市場投入と、思った以上に早く私自身も驚いています。これからも毛髪再生医療の研究開発情報をお伝えしていければと思います。
■関連記事
細胞外マトリックスによる毛髪再生のメカニズム – trx2.com -
海外のナノ物質による毛髪再生医療の研究
毛髪再生医療を研究するHistogen社のリポート映像
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毛髪の再生医療2010年9月17日 | コメント/トラックバック(0)|
カテゴリー:育毛最新ニュース
胸腺幹細胞から毛包の作成に成功 – エディンバラ大学 -
人工皮膚の研究から思わぬ恩恵がもたらされるかもしれない。ヤケド治療のために培養皮膚を研究しているスイスとスコットランドの研究チームが、胸腺の幹細胞から毛包を含んだ皮膚細胞を作り出すことに成功した。これまで培養皮膚は、毛包を含んでいないことが難点とされていたが、今回の研究はヤケドに苦しむ患者だけでなく、薄毛に悩む患者にとって朗報といえるだろう。なおこの結果はNature誌にも発表された。
- Irish Timesより -
幹細胞技術の最先端に取り組んでいる研究者たちは、思いがけず薄毛の治療法を発見した。
研究者たちは、ある細胞を全く別のタイプの細胞へと変えることに成功した。その過程で、毛包が機能している皮膚細胞を生み出した。
胸腺は、免疫機能をつかさどる小さな器官であるが、もともとこの胸腺の細胞を用いて研究を開始した当初は、薄毛の治療が目的ではなかった。
もともと研究者たちは、ヤケドの患者を救う方法として皮膚に胸腺細胞を移植した場合、どのように機能するのか調べることを目的としていた。
スイスとスコットランドの研究者達は、マウスによる実験で胸腺細胞が皮膚に移植したところ大きく驚くこととなった。胸腺の細胞は、自分自身がまるで胸腺の細胞であったことなど無かったかのように、健康な皮膚細胞として機能を始めたのである。
「これら胸腺細胞は、それまでの姿を変え、別の遺伝子を発現することで、より強力になるのである。」ローザンヌ大学 理工科で幹細胞研究室の主任をつとめるYann Barrandon教授はこのように語る。研究チームによる今回の成果は、Nature誌において発表された。
ヤケドの患者を治療する上で、正常に成長し機能する皮膚を作ることは、研究者達にとって長年の目標であった。培養皮膚が毛包を有していようと、あるいは有していないに関わらず、移植用の皮膚を作り出そうと苦心してきた。しかしこれまで皮膚組織は、数週間しか維持することができなかった。
今回のような、ある細胞を全く別の組織へと変化させるという新しいアプローチは、これまでより遥かに効果的といえる。この新しく作り出された皮膚組織は、毛包を含んでおり、1年間も維持された。
「胸腺細胞が正常に機能する皮膚細胞へと姿を変えたことは、非常に大きな示唆に富んでいる。」とBarrandon教授と同じチームの研究者たちは語る。
そして重要なことは、この細胞の変化の過程というのは、遺伝子操作すること無しに起きているということである。胸腺幹細胞は、移植されたことにより、移植先の部位の環境に適応することで、皮膚細胞のように機能しているようである。
今回の知見は、これらの細胞は、置かれた部位の環境に適応し他のタイプの細胞へと変化することが可能であることを示している。
「理論的には、この手順により他の臓器を作り出すことが出来る。」このようにBarrandon教授は語る。移植や再生医療の分野において有用であるこのプロセスは、皮膚の場合においてもよく機能しているが、他のタイプの組織を作り出す場合にも使うことが可能だろう。
これまでは研究者達は、ある特定の細胞が別の細胞へと変化する可能性について否定的であったが、今回の研究結果により生物学的プロセスについて新しく考え方を変える事を迫られるであろう。
■引用元
Stem cell researchers may have found baldness cure – The Irish Times – より翻訳
■いただいたご意見
こんばんは。
色々な技術が発表されていますが、正直言って私が生きている間には毛髪培養の技術は完成できないと思っています。
現在もうすぐ40近くなりますが5年後、5年後と毛髪培養が市場に登場するみないな事が言われれ続けられて何回も裏切られてきました。5年が4回言われたらそれだけで20年たってしまいます。確かに時間がかかる研究だと思いますが将来は完成すると思います。管理人様は2014年には完成するとお考えでしょうか?
ご意見ありがとうございます。20年もの間、薄毛治療のニュースに希望を裏切られたことはとても残念なことだったとお察しします。
ただこの20年の間にも技術は進み続けているのも事実です。20年前には、幹細胞もIPS細胞も存在しませんでした。クローン技術すら映画の中だけの話だったはずです。
しかしそれから20年後の2010年。それらの技術は、映画の中から現実の話となり、自らの細胞を用いることにより治療するという試みはまさに実現しようという段階に足をふみいれています。
毛髪再生医療について言えば、すでに臨床試験は行われ良好な結果を出しています。その意味で、個人的には2014年頃には商業化は開始されていくのではないかと思っています。
ニュースで心臓の幹細胞を培養して移植再生させる臨床試験が一人成功したらしいです。しかし保険適用など一般的になるには10年ほどかかるらしいです。
長いなと思いましたが心臓で10年、せめて毛髪は数年で受けれるように願いたいものです。
ご意見ありがとうございます。再生医療の心臓への応用など、開発のスピードは目覚しいものがありますね。10年後には、幹細胞による心臓治療が一般的なものになっているのかと思うと楽しみですね。
心臓の幹細胞移植で10年、髪だったらと言う考えではなく、大学病院などは、やはり命を先に救う心臓や能の治療に優先的に力を入れます。やはり髪を優先的に考える組織と言えば、金儲け重視のコマーシャルでしてる業者さん達でしょうからね。安心できるのはそうゆう業者よりも細胞に研究をとりくむ大学病院とかがいいでしょう。京都大で成果をだしたIPS細胞などを、病院は髪に対して研究するのではなく、やはり、心臓や脳を優先するわけですね。そういった意味では安心できる再生医療、培養技術が完成されるのはまだまだ先だと、考えています。
ご意見ありがとうございます。ご指摘のように再生医療の研究は命に関わる心臓や脳が優先的に進められる点は、おっしゃられるとおりですし、またそうあるべきだと思います。
ただ、今回の培養皮膚の記事のように、それらの命を救うことを優先される分野の研究結果から、毛髪再生医療に応用できるような思わぬブレイク・スルーをもたらしてくれることもあると思います。
また商業的な点について言えば、顧客を欺かないこと自体が大切だと思います。むしろ商業的なインセンティブが、毛髪再生医療を研究開発する企業間における開発競争をもたらしてくれることで、より早期の毛髪再生医療の実用化に結びついてくれれば何よりであると考えます。
否定的なコメントが多いんで不安になってしまいました。
結局細胞外マトリックスはどうなったのでしょうかね・・・
ご意見ありがとうございます。アデランスによる毛髪培養や、HSCによる毛髪再生医療が、臨床試験を行っています。良好な成果を上げているとのことなので、進捗状況を見守っていくことにしましょう。
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毛髪の再生医療2010年8月24日 | コメント/トラックバック(0)|
カテゴリー:育毛最新ニュース
毛髪を無制限に供給可能な自毛移植を開発 -Coen Gho医師 -
米国のCoen Gho医師が、今の技術で十分に達成可能な毛髪再生技術の開発に成功したという。これは毛包の一部を残して自毛移植を行うというものである。薄毛部分である移植先では新しく移植された毛髪が定着するのはこれまでの自毛移植と同様である。しかし決定的に相違するのは、ドナーに使用した部位では毛包の一部が残っており、またそこから毛髪が再生してくるという点である。つまりこの新しい技術により、いくらでも毛髪の供給が可能になるのである。
(以前に情報を下さったかた、どうもありがとうございます。)
- Tressless: The Hair Loss Encyclopediaより -
Coen Gho医師は、皮膚医療ジャーナルにおいて、部分的毛包単位採取法 (Partial Follicular Unit Extraction)に関する研究を発表した。我々は、この毛包を半分ほど採取し薄毛の部位に移植すると共に、ドナー部位として、毛包の残っている部分でも新しく毛髪が再生するという施術法についての情報を入手した。
研究結果によると、 移植のために毛包を半分採取したドナー部位では、97.7%の毛髪が、そしてもともと薄毛になっていた部位では、 95.9%が毛髪を再生した。これは、自毛移植の手術を行うだけで、いくらでも毛髪を再生させることができる可能性を意味している。この方法であれば、FDAの承認を待つ必要はないし、化学物質や薬品を頭皮に注入する必要も無いのである。
○施術
Tresslessより引用
上記に示されている図においては、毛髪、毛包、結合組織が描かれている。研究によれば、極めて小さい中空針を毛髪の周囲に準備し、毛髪を再生させるだけに十分な毛包を残しながら、結合組織を採取するのである。
採取された組織は、視認により移植に使えそうなものを選別する。(採取したものの内、移植に使えるものは69-94%)そして抗酸化、成長促進作用を持った溶液のなかに入れる。(溶液の成分は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、グルコース、重曹・重炭酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピルビン酸ナトリウム、ヒト血清アルブミン、インスリン、ビタミンE)
毛包を移植する薄毛の部位では、手術に使用する針の消毒、頭皮の消毒、麻酔を行い、黒色の色素に浸した鍼灸針で頭皮にマーキングを行う。そして毛髪採取時と同じ直径の穴を頭皮に開ける。
そしてこの穴を開けた部分に、十分な量の採取された組織片が移植される。
植物の株分けを行うために、植物の組織を切り取るような場合をイメージしてみよう。園芸家は、ある特定の病気に強い特徴をもつ植物と遺伝的に同じものを作り出すのである。親株から組織を切り取り、独立した別の個体として新しい場所で成長するのである。中には、幹や葉を切り取り、水に浸すといったシンプルな方法ですむ場合もあるのだ。
この場合、親株から採取する組織が多すぎても、死んでしまうし、少なすぎてもダメであることを園芸家は知っている。
Gho医師は、植物の株分けど同様に、毛髪が破壊され薄毛になっている部位に適応できるような、新しい毛髪を作り出すために、毛包組織をどの程度採取するべきなのか見極めるのにかなりの時間を費やした。
○結果
Gho医師の施術を用いた際の最も効果の高かったケースでは、移植された組織も毛髪を作り出す一方、移植元の部位においても残された毛包は再生し毛髪は成長し続けた。
以下の点が、Gho医師の達成したポイントである。
「5人の被験者について評価したところ、移植後12ヶ月の段階において、移植のために採取した部位でもほとんど全ての毛包が、毛髪を作り出しており、内2つのケースでは採取部位の毛髪の量が増加していた。これは採取時の段階において、休止期の毛包があったためである。この休止期にあった毛包も引き続き毛髪を作り出した」
そして
「5人の被験者について評価したところ、移植後12ヶ月の段階において、移植された部位においても、ほとんど全ての組織片が毛髪を作り出した。」
Gho医師による最新の研究と、現行の自毛移植とを比較すると、以下のすぐれた点があげられる。
- メスを使う範囲が最小で済む
- 手術の傷跡、痛みが無い
- 移植元の毛包が残っており、何度でも移植に使うことが出来る
いっぽうで以下のようなデメリットもある
- 移植された組織が毛髪を作り出すには1年ほどかかる
- 臨床評価を行うために、規模の大きな試験を行う必要がある
- 施術の手間がかかり、手術に丸1日必要な場合もある
○結論
これは画期的な施術であり、まさに今その技術が生まれているのである
この研究結果どおり実行可能なものと考えれば、いくらでも毛髪を供給することが十分に可能となる初めての技術ということになる。
残念ながら、この手術の手間が掛かることと、お金が掛かる。一般人には手の出ない金額になる可能性もある(Gho医師は、ドイツで多くのセレブ達に施術を行ってきたという噂がある)
我々の知る限りでは世界でもこのような施術を開発したのはGho医師だけであるが、今回の研究は世界中の自毛移植に携わる外科医の考え方を転換するものである。ここで用いられる技術は、(Gho医師が開発した)特殊な針を除けば、いずれも非常に身近なものである。この施術に関する知識は全ての人に開かれており、一部の企業が独占するものではない。
Histogen社のケースでも、我々は完成レベルに近いものを今年初めて目にしたわけである。既に動物モデルや憶測の域を超えたのである。これまでは希望も半ばで懐疑的になったものであるが、もはや時代は去ったのである。まさに、これはエキサイトしてもいい時期なのである。
■引用元
Unlimited Donor Hair From Coen Gho’s Partial Unit Extraction » News Archive at Tressless: The Hair Loss Encyclopediaより翻訳。
■いただいたご意見
最近少し不安に思うのですが、そして失礼なことかも知れませんが、、、細胞外マトリックスなどの毛髪培養は本当に成功しているのでしょうか?写真などはいくらでも修正出来ますし…。管理人さんはどうお思いですか?
ご意見ありがとうございます。確かにこれまで毛髪業界はインチキな商品などが多かったこともあり、懐疑的になられるのはもっともなことであると思います。その意味で、ご指摘のように売名行為のためという可能性もゼロではないと思います。
ただいっぽうで細胞外マトリックスそれ自体は、切断された指をも再生させるほどの能力を持っているのもまた事実ではあります。現在のところ、開発した医師のサイトのみが情報ソースの現在、希望的観測にはなるのですが、指を再生させることができるのなら、毛包を再生させることもできるのではないかなと個人的には考えはいます。とりあえず今は希望を持って研究の動向を見守ることにしましょう。
いつも楽しく拝見させて頂いております。
管理人さんに質問なんですがアデランス社の毛髪培養の臨床試験がフェーズ2まで進んでるとの事ですが臨床試験はいくつまであるのですか?
ブログにいつもお越しいただいてありがとうございます。さて臨床試験ですが、最終的にはフェーズ4まであります。ただフェーズ Ⅲの後に、製造販売承認申請が行われるので、薬が世に出るかという点では、実質フェーズ Ⅲまでといえるでしょう。アデランスの毛髪培養の臨床試験も順調のようなので、早く市場に投入されるといいですね。wikiの解説が参考になりますのでご覧になってみてください。
購入可能のようです。
私もここで購入致しました。
日本語のサイトで届きました。
今は容量が増えたのとペプチドが入ってるんですよね
もう少しまてばよかったでしょうか。
ActiStemの情報ありがとうございます。日本語サイトでは、当ブログの文章を使っていただいてるみたいで光栄です(笑)。日本でのユーザーが増えることで、どれくらいの効果があるのかなどの情報や体験談が共有できるようになるといいですね。![]()
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細胞外マトリックスによる毛髪再生のメカニズム – trx2.com -
米Follica社による毛髪再生医療のアプローチ
毛髪再生医療とヒトへの応用④ – 米誌 Best Life –
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毛髪の再生医療2010年6月28日 | コメント/トラックバック(0)|
カテゴリー:育毛最新ニュース
毛髪培養による毛髪再生医療 – Tricho Science社 -
毛髪培養の研究開発を行っている企業としては、Intercytex社やAderans Research Instituteが知られている。今回ご紹介するのは、同じく毛髪培養の研究開発を行っているTrichoscience Innovations Inc.である。多くの情報を公開しているわけではないが、2010年の後半にはヨーロッパでの臨床試験を開始する予定とのことである。
- Tricho Science公式サイトより -
○毛髪培養による男性と女性のための薄毛治療
TrichoScience社は、薄毛に悩む男性や女性にとって決定的な治療法となる可能性を秘めた毛髪培養技術を開発する医療会社である。TrichoScience社では、他にも多くの細胞ベースの施術を研究している。
○Tricho Scienceについて
・培養細胞による毛髪再生
TrichoScience社は、毛根の細胞培養し、薄毛の部位に移植するという方法に基づいたメスを用いない毛髪再生の手法を開発しており、これは特許でも保護されている。毛髪培養は、男性型脱毛症やその他のタイプの脱毛症に悩む男性や女性にとって、安全で効果的で、メスによる手術も必要の無い治療法になる可能性を秘めている。
・一流の専門家による開発
TrichoScience社の治療法は10年以上にも渡り、権威のある研究者や毛髪の分野、生物学、皮膚医学の専門家の手により開発が続けられてきた。開発者の情報については、研究チームの紹介ページ をご覧いただきたい。
・臨床試験について
TrichoScience社の毛髪培養は、実験モデルにおいては非常に有望な結果を見せている。これらの結果に基づいて、TrichoScience社 の研究チームでは、実際の被験者を用いた臨床試験のプログラムの計画に着手している。当社の研究チームは、2010年の後半には、ヨーロッパで実際の人間を初めての研究に取り掛かる。
(注)TrichoScience社では、Eメールやその他の連絡による被験者の募集は受け付けていない。臨床試験の被験者は別の独立機関により行われるため、TrichoScience社からは詳細をお伝えすることは出来ない。
○毛髪培養について
TrichoScienceによる毛髪培養は、最新の細胞培養技術を採用しているが、治療の原理自体はシンプルなものである。
10本から20本の健康な毛根を、患者の後頭部から採取する。毛根から特定の細胞を分離し、TrichoScienceが開発した培養技術を用いて、細胞を培養する。培養された細胞は患者の頭皮に注入される。実験モデルでは、注入された細胞は、損傷した毛包を再生し、新しく毛包の形成を誘導することが示されている。
この毛髪培養技術は、現在研究開発の途中であるが、いちど頭皮に注入すれば永続的に毛髪を成長する効果をもたらしてくれるものと見込まれている。
○毛髪培養とライセンスについて
TrichoScienceでは、毛髪培養による治療の配給は、ライセンス方式により行うことを考えている。臨床試験が成功した際には、TrichoScience社の毛髪培養治療は、自毛移植やそれに準じた治療を行っている毛髪クリニックや皮膚科のクリニックにライセンスが付与される。毛髪培養についてのライセンスは、詳細で包括的な合意契約のもと提供される。ライセンスが定める内容は次の点についてである。
(1)、施術を行うライセンスは、TrichoScienceと契約した医師およびクリニックに付与される。
(2)、毛包の採取および細胞の培養を行うライセンスは、TrichoScienceが承認した研究所と契約した医師およびクリニックに対して付与される。
これらの合意契約のもと、毛髪培養のマーケティング、宣伝、価格などあらゆる側面についてTrichoScienceが管理する予定である。また毛髪培養の治療を行う医師やクリニックの登録や承認の監督についてもTrichoScienceが管理する予定である。
■引用元
Trichoscience Innovations Inc.より翻訳。
■いただいたご意見
更新ありがとうございます。培養はあと少しなのですか!
自毛植毛は針で受け付けていくのでなければ、自然でしょうね。しかしやはり生え際って難しいと思います。
せっかくのnewsですいませんが、メソセラピーは日本でもやっていますが、効果はほとんどないと聞きましたよ。抜け毛が少し減るとかはるかもしれませんが・・
(何か外国のと違うのかもしれませんけど・・。)
ウィグは高すぎですね。高くてばれる日本のヅラ(::)
これからの季節は地獄ですよね。
ご意見ありがとうございます。自毛移植やウィグなどはまだ解決すべき課題も多いようですね。毛髪再生医療が商業化すれば、これらの問題はいっきに解決されることになりますね。
あと二年ですか・・・。水口リチャード医師とはこの世界の権威なのでしょうか?
ご意見ありがとうございます。水口リチャード医師が毛髪培養の権威かどうかはわかりませんが、自毛移植などは行っておられることから毛髪培養の研究動向について注視されていると思われます。
商業化に2年以内ということは、もう培養技術は確立しているのでしょうか?
ご意見ありがとうございます。まだ完成ではないものの、アデランス研究所の臨床試験がフェーズ2に入り規模を拡大していることなどからも、順調に進んでいるようです。はやく商業化するとよいですね。![]()
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